道路情報より察するとおり、中国地方独特の自然環境に恵まれた山地に属しており、周りにも住宅数も少なく、ここ湯谷温泉のみ人が立ち寄り地域の活性化に一役役立っている。
そんなこともあり温泉の魔力というものは、人を惹きつけるものがあるということなんだと改めて思う。
さて、今回の中国地方遠征の主目的は炭酸泉に入るということ、ラドン温泉に入ること、京都の日本海側の温泉に入ることでした。そのなかで、炭酸泉の宝庫の島根県は外せないし前々から狙っていた湯谷温泉は今回のマストな1湯でした。泉質名は、含二酸化炭素・鉄・ナトリウム・塩化物強塩泉(高張性中性鉱泉)とかなり長ったらしい名前でその豊富な鉱物資源をあらわしているようだ。鉄成分が炭酸成分と結合して見た目凄い鉄本来の色になっていて、ぬるめのお湯がざこざこ掛け流されていて、とても綺麗な黄金色したお湯になっている。
除鉄した内湯と対比してもその鮮やかさ、なかなかのもので、加熱も程度も少なく、私はこの内湯の源泉にずーと浸かっていた。炭酸成分のよさを実感できると思っていたが、やや高張性の強塩泉となんと言っても鉄イオンと結合してか、炭酸泉としてのよさがややスポイルしているのが残念です。鉄泉としての入浴感のほうが強いかもしれない。
しかし腰がぐちゃぐちゃになるほど強く出る、炭酸泉独特の強い温まり感は健在で、持続する温まりが特徴の炭酸泉のよさが十分出ているようだ。このような日本でも稀有な温泉成分なお湯はやはり貴重な温泉だと思う。見たくれのお湯の湯色に惹かれてでもなんでもいいが、ますこの温泉に浸かることが大切なのかもしれない。炭酸泉のよさ鉄泉のよさ土類系の温泉のよさ、強塩泉の特徴すべての温泉が凝縮している。また機会があったら来たい温泉のひとつです。