2013年1月20日日曜日

小砂温泉「ホテル美玉の湯」

 小砂温泉「ホテル美玉の湯」は、大田原市と那珂川町のちょうど境にあり、ここは、湯脈的にも地域性でも馬頭温泉郷の一部と認識している。対岸には湯治宿の那珂川温泉旅館があり、ここ美玉の湯と双璧なよい温泉があり毎回栃木にくると、度々通ってしまうほどよい湯である。

 栃木の温泉といえば、那須地域の温泉、塩原周辺の温泉、鬼怒川周辺や奥鬼怒、日光周辺の火山性の温泉が有名だが、栃木の東部地域の非火山性の温泉にも、なかなか面白い個性豊かな温泉が存在している。 
  喜連川温泉を代表する非火山性の硫黄泉や独特の湯質の馬頭温泉郷などその代表だがそのほかにも、個性あふれる温泉が多いのが栃木東部の温泉である。その中で、一番パワフルな温泉の形容するのがここ美玉の湯である。
 久しぶりに訪れたが、まず看板に驚かされる、天然ラドン温泉「美玉の湯」と前面的に看板が出されている。ここは、温泉法の規定項目でも20×10-10キリー以上(4.5×10-10キリー)といった温泉法にも該当しないのでやや誇大広告ぽいのだが、全面的には否定できないのがここ美玉の湯である。

 私は関東生まれの関東育ち、現在も関東で生活している、しかし温泉を追及していくとラドン泉といった温泉に遭遇する、以前なんらかの書物で、温泉の泉質の最高峰とかかれたのが脳裏に染み込んでいて放射能泉とはなんぞやといつも気にしていた。
 いつしか日本全国の温泉に入浴して、やはり放射能泉に遭遇した、温泉に対して過敏な人とほとんど感じない人と2つに別れるのであるが、私は多分過敏な人種の分類なのかもしれない。
 
 このブロクを見直しても、西日本の温泉の紹介が見受けられると思うかもしれないが、ラドン系の温泉に魅了された一人でラドン系の温泉は西日本に数多くあり、目的を持った湯めぐりを身上とする私にとって西日本の温泉は必衰なのかもしれない。
 現在の温泉についての発信は、東日本より西日本に発信するすることが多く、東日本の火山性の温泉が最高峰といった温泉文化が残念でならない。かなり蛇足的なことで申し訳ない、そんな関東にラドン温泉はあるかといえば、現状ではNoとしかいえない。
 一部筑波山山麓とここ馬頭の一部にラドン含有温泉はあるが関東全体には、天然ラドン温泉主体の温泉はまったくといってない。近くでは長野、新潟、福島(山梨は微妙)まで足を伸ばせなけば味わえない温泉なので、まったくをもってラドン温泉は関東では稀な温泉である。
 
 なじみのない温泉のラドン温泉だが、岩盤浴など最新の温浴施設であるごく微量なゲルマニウムなど人工の放射能成分を活用した施設が数多くあるので、あの解毒効果のある岩盤浴かといった入浴感で最近ではそのファンも数多くあるが、人工炭酸泉もそうだが、天然の成分で出来た温泉にはとうていかなわないものは、入浴してみればわかる。

 美玉の湯は、天然のラドン成分が含まれている温泉だが主成分はPH9.3のアルカリ性単純温泉なのだが単純温泉っていうのがまったく持って日本の温泉法が一番駄目なところで、世界で一番温泉を大事にする日本人の温泉感になじみづらく、法律が温泉そのものを駄目にする典型的な事例だと思う。
 当たり前だが、単純温泉といった入浴感なんてないし、単純温泉のほうか泉質名のつく温泉を凌化しているのも事実である。単純温泉は温泉成分がないのではなく、温泉成分の含有率が少ないだけである。我々の温泉仲間でも、温泉表記に例として単純温泉(N a-HCO3型)のように記載している。

前置きが長くなったが、美玉の湯はラドン温泉としては、ちゃんとしたラドン系の温泉とくらべれば、短時間ではほとんど効果がなく、その分時間を長く滞在してれば、それなりの効果がある。お湯は芒硝泉系のお湯であるので、浴槽の温度より1~2度位高く感じるので冬向きな温泉である。
 高アルカリ性の温泉、芒硝系の温泉なのでつるキシ感のある湯ざわりで、かなり体に高負荷があり、またラドン効果も高いので体はしっかりとした温まり感があり、栃木を代表する温泉なのは間違いなく、お湯の鮮度も加温掛け流しの湯使いも激戦区栃木の温泉ならではで、温泉そのものを味わえるには最適な温泉である。ラドンは微量だが、その効果は絶大であり、やはりラドン泉は温泉の泉質の最高峰なのはここの温泉に入浴してやはり感じられる。
 栃木東部いや栃木または関東を代表する名湯である。入らなきゃわかんないのが温泉、そう感じる温泉である。