2012年4月5日木曜日

温川温泉 眼の湯「白雲荘」

信州街道(大笹街道)は中山道高崎宿から三ノ倉、大戸関所より須賀尾、万騎峠とおり鳥居峠、菅平経由し信州須坂に至る、歴史のある古街道である、その宿場である 須賀尾宿は、宿場町らしいしっとりとした街並みで、なかなかの風情である。

その須賀尾宿の奥に浅間隠温泉郷がある、その浅間隠温泉郷はここ温川温泉、鳩の湯温泉、薬師温泉、3湯であり、各それぞれが別源泉で各温泉それぞれに微妙な違いがあり、その温泉感を楽しむのはいいだろう。
温川温泉は、日帰り施設の露天風呂と宿泊主体の白雲荘がありいつも通っている露天風呂でなく、内風呂の白雲荘におじゃました。
露天風呂も白雲荘も温川温泉は宿の独自源泉である、名前のとおり源泉温度は35℃とやや低い、しかしそれを克服するためここの湯使いが素晴らしい。

先代のご主人が考えたのが、浴槽下に温熱の銅パイプを四角に廻し浴槽全体に、偏らず熱を伝え、温泉水と温熱水を交わらず、温泉水のみを加温していて、鮮度感も損なわず、殆ど完璧な熱交換で加温されていて、素晴らしい温泉と相成っている。
また本来は茶色の濁り湯になるほどの湯の花が舞っているいるはずだが、それを下品と感じたのだろうか、浴槽の下にすのこみたいに板を敷き詰め、隙間を開け、湯の花をすのこの下の追いやるといったやりかたで透明湯に仕上げ、まさしく粋といえるほどの浴槽です。

保温用のアルミシートもなかなかのアイデアで、普通、重い板等で蓋をするのだがアルミシートなら取り外しに力がいらず また板に比べ保温効果抜群らしく、その逸話を聞くだけでも楽しい。
温泉は分析書に書いてあるとおり3gの食塩泉だが硫酸塩成分もたっぷりで土類成分、メタケイ酸と名湯の条件盛りだくさんなのである。

最高の温泉と最高の湯使い、しっとりとした宿場の雰囲気、のどかな田舎の景色、派手さはゼロだが、それがまたいい。